弓月は、天理の柳本で始まりました。
柳本から望む巻向山。
三輪山の北東、山の辺の道が通る谷筋の山です。
その山頂を、古くは“弓月が岳”と呼びました。
万葉集に、この山を詠んだ歌があります。
詠まれているのは山そのものではなく、山にかかる雲でした。
屋号は、人の名でも、作った言葉でもありません。
柳本から見上げてきた、この山の名です。

奈良・唐招提寺の南大門を出て、すぐ西。弓月は、骨董と古道具の店です。
江戸から昭和までの掛軸や浮世絵、椀や食器、布物、火鉢や灯り。暮らしの中で使われてきたものを、店に並べています。
見るだけでもどうぞ。
売れた品も掲載を消さず、扱ってきた品の記録として残していきます。
弓月は、天理の柳本で始まりました。
柳本から望む巻向山。
三輪山の北東、山の辺の道が通る谷筋の山です。
その山頂を、古くは“弓月が岳”と呼びました。
万葉集に、この山を詠んだ歌があります。
詠まれているのは山そのものではなく、山にかかる雲でした。
屋号は、人の名でも、作った言葉でもありません。
柳本から見上げてきた、この山の名です。
万葉集は、奈良時代の終わりごろにまとめられた、現存する日本でいちばん古い歌集です。
全二十巻に、天皇や貴族から名の残らない人々まで、およそ四千五百首の歌が収められています。
弓月が岳を詠んだ歌は三首あり、いずれも柿本人麻呂歌集から採られた歌です。
このサイトの背景には、この三首と、奈良を詠んだ三十七首、あわせて四十首の歌が流れています。
痛足川 川波立ちぬ 巻目の 弓月が岳に 雲居立てるらし
万葉集 巻七 1087
痛足川に川波が立った。巻向の弓月が岳に、雲が湧き立っているらしい。
あしひきの 山川の瀬の 鳴るなへに 弓月が岳に 雲立ち渡る
万葉集 巻七 1088
山あいを流れる川の瀬音が高まるにつれて、弓月が岳に雲が一面に広がっていく。
玉かぎる 夕さり来れば 猟人の 弓月が岳に 霞たなびく
万葉集 巻十 1816
夕方になると、弓月が岳に霞がたなびく。
「猟人の」は、狩人の持つ弓から「弓月」を呼び出すことば。